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脱税の定義|全てが犯罪というわけではない|通常の課税逃れとは違う
火曜日, 2月 3rd, 2015世間一般に、「脱税」という言葉は、「意図的に税金を逃れる行為」を指して使われることが多いです。
巨額の脱税事件を取り扱った映画(マルサの女)などの影響で、「脱税」という言葉を聞くと、「犯罪」を連想してしまう傾向にあるようです。
厳密にいうと、犯罪用語で使われる「脱税」と世間一般に言われる「脱税」とは意味が違います。
法律上の「脱税」とは、「所得税法・法人税法・相続税法に違反して、起訴され、有罪になったもの」を指します。
そして、起訴の条件は、おおよそ1億円以上の課税逃れがあり、その手口が悪質であるものです。
この条件に該当し、刑が確定したものが法律上の「脱税」となり、犯罪になります。
一般的に世間で言われている「脱税」というのは、実際には、起訴までいたらない1億円以下の「課税逃れ」がほとんどです。
この法律上の「脱税」と世間一般の「脱税」の違いは、担当する調査機関も違ってきます。
【法律上の「脱税」の疑いが強い場合】
国税庁の査察(いわゆるマルサ)や検察が調査を担当します。
この場合は、犯罪の可能性が高いため、証拠保全のために強制捜査が行われます。
【犯罪の疑いがない「課税逃れ」の場合】
税務署が担当します。調査の形態も調査される納税者側の同意が必要な任意調査で行われます。