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有価証券の譲渡損益の計上時期とクロス取引

土曜日, 4月 11th, 2015

××△1年3月31日に有価証券の譲渡契約を締結しました。××△1年4月5日に、この有価証券を引渡ししました。

この場合の損益への計上時期は、××△1年3月31日となります。

有価証券の譲渡損益については、原則として、その譲渡の契約をした日に計上します。

例外として有価証券の区分ごとに引渡しがあった日に譲渡損益を計上している場合には、継続適用を条件として、引渡し日に計上することができます。

ただし、事業年度終了の日において未引渡しとなっている有価証券については、引渡し日の損益計上はできません。

※有価証券の区分・・・・売買目的有価証券、満期保有目的有価証券、その他有価証券

契約日の損益となるのか、引渡し日での損益となるのかで当期の損益に大きな影響が出る場合がありますので注意が必要です。

 

【クロス取引】

有価証券を譲渡した直後に同一銘柄の有価証券を買い戻す、いわゆる有価証券のクロス取引を行った場合の譲渡損益は、税務上、売却をした有価証券のうち買い戻し、または再購入をした部分は、その売却がなかったものとして取り扱われます。

 

【法人税法基本通達】

(有価証券の譲渡による損益の計上時期の特例)

2-1-23 有価証券の譲渡損益の額は、原則として譲渡に係る契約の成立した日に計上しなければならないのであるが、令第119条の2第2項本文又は第3項《有価証券の一単位当たりの帳簿価額の算出の方法》に規定する区分に応じ、法人が当該譲渡損益の額(事業年度終了の日において未引渡しとなっている有価証券に係る譲渡損益の額を除く。)をその有価証券の引渡しのあった日に計上している場合には、これを認める。

(注)

1 有価証券の取得についても、原則として取得に係る契約の成立した日に取得したものとしなければならないのであるが、その引渡しのあった日に取得したものとして経理処理をしている場合には、事業年度終了の日において未引渡しとなっている有価証券を除き、本文の譲渡の場合と同様に取り扱う。この場合、同条第1項の規定の適用についても同様とする。

2 本文及び(注)1の取扱いは、譲渡及び取得のいずれについてもこれらの取扱いを適用している場合に限り、継続適用を条件として認めるものとする。

 

 

(売却及び購入の同時の契約等のある有価証券の取引)

2-1-23の4 同一の有価証券(法第61条の3第1項第1号《売買目的有価証券の期末評価額》に規定する売買目的有価証券を除く。)が売却の直後に購入された場合において、その売却先から売却をした有価証券の買戻し又は再購入(証券業者等に売却の媒介、取次ぎ若しくは代理の委託をしている場合の当該証券業者等からの購入又は当該証券業者等に購入の媒介、取次ぎ若しくは代理の委託をしている場合の当該購入を含む。)をする同時の契約があるときは、当該売却をした有価証券のうち当該買戻し又は再購入をした部分は、その売却がなかったものとして取り扱う。

(注)

1 同時の契約がない場合であっても、これらの契約があらかじめ予定されたものであり、かつ、売却価額と購入価額が同一となるよう売買価額が設定されているとき又はこれらの価額が売却の決済日と購入の決済日との間に係る金利調整のみを行った価額となるよう設定されているときは、同時の契約があるものとして取り扱う。

2 本文の適用を受ける取引に伴い支出する委託手数料その他の費用は、当該有価証券の取得価額に含めない。

3 購入の直後に売却が行われた場合の当該購入についても同様に取り扱う。

 

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