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資本金1億円以下で中小企業扱い|税制上のメリット|吉本興業税優遇 

水曜日, 7月 29th, 2015

吉本興業 資本金1億円以下で中小企業扱い

 吉本興業が事業の元手(もとで)となる資本金を1億円に減資しました。

もともと125億円あった資本金を1億円に減らす手続きです。

資本金が1億円以下となれば「中小企業」とみなされ、法人税や法人事業税の負担が軽減されます。

税制上の優遇措置を受けることが可能となります。

【中小企業とは】

※ 税務上中小企業者とは、次に掲げる法人をいいます。

法人税法では業種に関係なく、資本金の額が1億円以下の企業が「中小企業者」と定義されています。

税制上の優遇措置を受けられるか否かは、主にこの定義が適用されます。

また、税務関係上の所管についても異なってきます。

資本金1億円以下の中小企業は本社所在地管内の税務署が、同1億円超の大企業は国税局が所管することとなります。

 

1 資本金の額又は出資金の額が1億円以下の法人
ただし、同一の大規模法人(資本金の額若しくは出資金の額が1億円を超える法人又は資本若しくは出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人を超える法人をいい、中小企業投資育成株式会社を除きます。以下同じ。)に発行済株式又は出資の総数又は総額の2分の1以上を所有されている法人、及び2以上の大規模法人にその発行済株式又は出資の総数又は総額の3分の2以上を所有されている法人を除きます。

2 資本又は出資を有しない法人のうち、常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人

 

※ちなみに中小企業基本法では、第二条で「中小企業者の範囲」を次のように定義しています。

資本要件、人的要件いずれかに該当すれば、中小企業者として扱われます。

  1. 資本の額(資本金)又は出資の総額が3億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人であつて、製造業、建設業、運輸業その他の業種(次号から第四号までに掲げる業種を除く)に属する事業を主たる事業として営むもの
  2. 資本の額又は出資の総額が1億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人であつて、卸売業に属する事業を主たる事業として営むもの
  3. 資本の額又は出資の総額が5000万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人であつて、サービス業に属する事業を主たる事業として営むもの
  4. 資本の額又は出資の総額が5000万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人であつて、小売業に属する事業を主たる事業として営むもの

ただし、具体的な中小企業政策を定めた個別の法令では、以下の特例を追加していることが多い。

  • ゴム製品製造業は、資本金3億円以下または従業員900人以下
  • 旅館業は、資本金5000万円以下または従業員200人以下
  • ソフトウエア業・情報処理サービス業は、資本金3億円以下または従業員300人以下

【中小企業の税制上のメリット】

中小企業は税制度などの面で優遇されるため、あえて減資を行い中小企業になる、もしくは留まる企業も多いです。

このことから、経営危機に陥ったシャープの再建策の一つとして、この制度を利用して、税負担の軽減優遇を受けられる1億円への減資が検討されたことがありました。

代表的な税務上の優遇措置は以下のとおり

1.法人税率の軽減

中小企業の所得のうち年800万円までは、適用される法人税率が25.5%から15%に軽減される。

2.交際費の損金処理

年800万円以下の交際費の全額を税務上損金として処理できる。

3.法人住民税の減額

自治体により減税額は異なるが減税が行われる。

4.外形標準課税の免除

地方税である外形標準課税が免除される(ただし、資本金1億円までの会社に限る)。

5.少額減価償却資産

取得価額30万円未満の減価償却資産を税務上年300万円まで全額損金算入できる。

6.欠損金の繰戻還付制度

条件を満たせば、欠損金が生じた事業年度の欠損金を前事業年度所得などに繰り戻して還付金を受けられる

(通常は翌事業年度以降の事業年度への欠損金の繰越のみが認められる)。

 

 

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