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資産計上することとなる自社利用のソフトウェア|資産計上か費用処理

木曜日, 4月 9th, 2015

ソフトウェアの会計処理について、日本公認会計士協会からの実務指針がありますので参考にして下さい。

 

【ソフトウェアの会計処理及び表示】

《ソフトウェアの概念・範囲》

ソフトウェアとは、コンピュータ・ソフトウェアをいい、その範囲は次 のとおりです。

① コンピュータに一定の仕事を行わせるためのプログラム

② システム仕様書、フローチャート等の関連文書

コンテンツは、ソフトウェアとは別個のものとして取り扱い、ソフト ウェアには含めない。

ただし、ソフトウェアとコンテンツが経済的・機能的に一体不可分と認められるような 場合には、両者を一体として取り扱うことができる。

 

《資産計上することとなる自社利用のソフトウェアの取扱い》

自社利用のソフトウェアの資産計上の検討に際しては、そのソフトウェアの利用により 将来の収益獲得又は費用削減が確実であることが認められるという要件が満たされている か否かを判断する必要がある。その結果、将来の収益獲得又は費用削減が確実と認められ る場合は無形固定資産に計上し、確実であると認められない場合又は確実であるかどうか 不明な場合には、費用処理する。

(ソフトウェアが資産計上される場合の一般的な例)

① 通信ソフトウェア又は第三者への業務処理サービスの提供に用いるソフトウェア等 を利用することにより、会社(ソフトウェアを利用した情報処理サービスの提供者) が、契約に基づいて情報等の提供を行い、受益者からその対価を得ることとなる場合

 

② 自社で利用するためにソフトウェアを制作し、当初意図した使途に継続して利用す ることにより、当該ソフトウェアを利用する前と比較して会社(ソフトウェアの利用 者)の業務を効率的又は効果的に遂行することができると明確に認められる場合

例えば、当該ソフトウェアを利用することにより、利用する前に比し間接人員の削 減による人件費の削減効果が確実に見込まれる場合、複数業務を統合するシステムを採用することにより入力業務等の効率化が図れる場合、

従来なかったデータベース・ ネットワークを構築することにより今後の業務を効率的又は効果的に行える場合等が 考えられ、ソフトウェア制作の意思決定の段階から制作の意図・効果が明確になって いる場合である。

 

③ 市場で販売しているソフトウェアを購入し、かつ、予定した使途に継続して利用す ることによって、会社(ソフトウェアの利用者)の業務を効率的又は効果的に遂行す ることができると認められる場合

 

《ソフトウェアの導入費用の取扱い》

(購入ソフトウェアの設定等に係る費用の会計処理)

外部から購入したソフトウェアについて、そのソフトウェアの導入に当たって必要とされる設定作業及び自社の仕様に合わせるために行う付随的な修正作業等の費用は、購入ソフトウェアを取得するための費用として当該ソフトウェアの取得価額に含める。

ただし、これらの費用について重要性が乏しい場合には、費用処理することができる。

 

(ソフトウェアを大幅に変更して自社仕様にするための費用の会計処理)

自社で過去に制作したソフトウェア又は市場で販売されているパッケージソフトウェアの仕様を大幅に変更して、自社のニーズに合わせた新しいソフトウェアを制作するための費用は、それによる将来の収益獲得又は費用削減が確実であると認められる場合を除き、研究開発目的のための費用と考えられるため、購入ソフトウェアの価額も含めて費用処理する。

将来の収益獲得又は費用削減が確実であると認められる場合には、購入ソフトウェアの価額を含めて当該費用を無形固定資産として計上する。

 

日本公認会計士協会

研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針より抜粋

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