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相続対策|基礎控除額の引き下げ|二次相続

月曜日, 11月 3rd, 2014

2015年1月から相続税が改正されます

「基礎控除額の引き下げ」により、新たに課税対象となる世帯や相続税の負担が増す世帯が発生します

相続税の課税対象となる資産は、遺産総額から基礎控除などを差し引いて計算されます

これまで(改正前まで)の基礎控除額は、「5000万円+1000万円×法定相続人」で算出される金額でした

例えば相続人が妻と子供一人の場合、5000万円+1000万円×2人で7000万円

この7000万円を相続財産から差し引くことができるので、財産が7000万円以下であれば相続税は課税されませんでした

2015年(平成27年)1月より、基礎控除額が「3000万円+600万円×法定相続人の数」に変更されます

同じように相続人が妻と子供一人の場合、3000万円+600万円×2人で基礎控除額は4200万円となり、

これまでと比較すると基礎控除額は4割程減らされる結果となります

土地の評価が高い都市部に持ち家があり、ある程度の金融資産を保有していれば、相続財産が4200万円を上回るケースがあったとしても

何ら不思議ではありません

課税対象となる世帯は約2倍になるともいわれています

相続税の対象となるのは、一部の富裕層に限ったことで、一般家庭には縁のないこと、、、、、そんなイメージを持つ方は少なくありませんでした

しかし、今回の改正により一般的な家庭でも課税対象となる可能性が高まることは知っておく必要があります

 

【基礎控除額の引き下げ】

(改正前)

5,000万円 + 1,000万円 × 法定相続人の数

(改正後)

3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

 

【具体例】

(資産の合計が6,000万円で相続人が配偶者(妻)と子供一人の場合

1.一次相続・・・・・相続人が配偶者と子供一人

(改正前) ⇒  相続税 ゼロ

(改正後) ⇒  相続税 90万円

2.二次相続・・・・・相続人が子供一人

(改正前) ⇒  相続税 ゼロ

(改正後) ⇒  相続税 310万円

 

今回の相続税改正の影響は、一次相続(相続人が配偶者と子供の場合)の後、残された配偶者が亡くなった際の相続(二次相続)の影響が大きいといえます

「相続対策」は、二次相続まで視野に入れて、「相続にかかる税金」、「相続手続き」、「遺産分割」の3つの観点から総合的に考える必要があります

【相続対策は二次相続まで考える】

課税強化に伴い、これまで以上に注意したいポイントが配偶者の相続である二次相続です

相続発生時に配偶者が存命の場合(一次相続)、配偶者が相続により取得した財産が法定相続分または1億6千万円のどちらか多い方までであれば、配偶者には相続税はかかりません(配偶者の税額軽減の特例)

しかし、二次相続においては法定相続人の数が減ることにより基礎控除額が少なくなるとともに、「配偶者の税額軽減の特例」が適用されないため、相続税額が大きくなります

例えば、遺産総額が6000万円で法定相続人が子供1人の場合、改正前は相続税がゼロであったにもかかわらず、改正後は310万円になります

今回の相続税法の改正によって、どのような影響があるのかを事前に確認し、二次相続まで視野に入れて相続対策を考える必要があります

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