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レバレッジドリースによる節税は効果的か?

火曜日, 1月 29th, 2013

レバレッジリースによる節税は効果的か?

金融機関の融資担当者がこの方法を勧めてきた

「レバレッジドリースはどうですか??」

レバレッジドリースとは、リース会社等が一般投資家から資金を受けて、リース資産を取得し、これをユーザーに賃貸する取引です

レバレッジ(leverage)とは、「てこ」の作用のことをいい、レバレッジドリースは「てこ」の作用を利用したリースのことで、

リース会社等が一般投資家から集めた資金だけでなく、この資金を「てこ」に金融機関から借入を行い、少ない投資額で大きな物件に投資して、大きな投資利回りを得ようというものです

よく見られるのは、リース会社等が、投資家から資金を集め、その他の必要資金は金融機関から借入れて、航空機を購入し、それをユーザーである航空会社に賃貸する取引です

 

【取引の流れ】

  1. 匿名組合が法人から出資を募ります。
  2. 出資金と金融機関からの借入で、匿名組合は航空機等を購入します。
  3. 購入した航空機等を航空会社に貸し出します(リースします)。
  4. リース収入とリース期間終了後の売却益が、匿名組合の収益となります。
  5. 航空機等の原価償却費、金融機関への支払利息が、匿名組合の費用(損金)となります。
  6. 出資者は、匿名組合の損益の分配を受けます。

【匿名組合方式とは】

※匿名組合とは、投資家が事業者に対して出資をして、事業者がその出資をもとに営業を行い、その営業から生ずる利益を投資家に分配することを約する契約をいいます

匿名組合方式では、金融機関からの借入、リース物件の購入、ユーザーとのリース契約の締結といった営業は、全て事業者が行います。そのため、出資者には、第3者に対する権利義務関係が生じません。また、当初に出資した金額以外の現金支出はなく、リース事業から生じた利益又は損失を、その出資比率に応じて配分を受けるだけです

【節税効果】

航空機等の減価償却費と金融機関への支払い利息が、損金となります。
減価償却費は初年度大きく、徐々に少なくなる定率法で償却することによって、初年度に大きな損金を作ることが出来る。

このため、リース期間の前半については、リース料収入よりもリース資産の減価償却費の方が多くなるため、損失が先行し、利益を消せることになります

その他の効果としては、

(1) 数年後に創業者である代表取締役が退任するケース

創業社長があと8年で退職する予定の場合、リース期間が8年の航空機リースを始めます。リース期間の4~5年目位までは赤字になり、本業の利益と合算されて、その分だけ税金がセーブできます。6~7年目で利益が出るようになり、8年目で航空機の売却益により多額の利益が出ます。この多額の利益が出るところで創業社長が退任して、多額の役員退職金を支給します。役員退職金は適正な額であれば全額損金になりますから、航空機の売却益と相殺できます。

(2)同族会社の株式を親から子に譲渡する場合

証券取引所に上場されていない同族会社の株式を譲渡する場合には、税法で定められた一定の評価方法で算出された株価により譲渡します。 この税法で定められた評価方法は、3年間の会社の利益や純資産(資本金に利益を足したもの)をもとに計算します。計算される株価は利益が下がれば株価も下がり、利益が上がれば株価も上がる関係にあります。

ですから、航空機リースにより赤字を出して会社の株価を低くし、その低い株価の間に親から子へ自分の会社の株式を移転するということも効果的です。

 

 

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