会社負担の通信費と所得税の関係|給与に該当するか

会社員らがスマートフォン等を仕事に活用する機会も多くなり、個人所有のスマートフォン等を業務に活用する会社が増えているようです。

会社が社内メール会や会議資料等の情報を個人所有の端末で閲覧できるよう整備したり、社用携帯を廃止して業務通信を個人の端末として一元化するような場合があります。

情報漏洩等の問題はありますが、社員は使い慣れた端末の利用で業務の効率性が上がり、会社にはコスト削減等のメリットがあるとされています。

この個人所有の端末を業務で使用するので、会社が通信費の一部を補助することも多いようですが、月々一律で支給するなどしている場合は給与等として課税対象となるので注意が必要です。

そもそも、給与所得には給与や賞与などのほか「これらの性質を有する給与」も含まれ(所法28①)、会社から支給される手当等も、原則、給与所得の範疇となります。

しかし、会社から支給されるものでも、例えば、出張に係る旅費などは、職務上、当然発生する費用であり、本来は会社が負担すべき費用の実務弁償であることから、通常必要とされる範囲で課税されないことになっています。

そうすると、社員に一律で支給する通信費は、実際の業務使用分の金額が具体的に把握できなければ、その支給額が業務上必要な費用なのか判断できないため、社員の給与等として取り扱うことになります。

仮に、明細書等で業務使用分が明確に把握でき、業務使用分の通信費を支給している場合は、本来会社が負担すべき実費代償として、給与等にはならないものと考えられます。

会社負担の通信費に関する明文の規定はありませんが、、、、社員等に支給された交際費などは基本的に給与等とするとした上で、実際に業務使用した実績が明らかなものについては課税されないこととなっています。

 

 

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