所得税|給与所得の特定支出控除
【給与所得】
給与所得とは、給料、賃金、賞与などの所得をいいます
ほとんどの給与所得者の方は、年末調整によって課税関係は終了します
(給与所得控除の概要)
給与等の収入金額 (給与所得の源泉徴収票の支払金額) |
給与所得控除額 | |
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1,800,000円以下 | 収入金額×40% 650,000円に満たない場合には650,000円 |
|
1,800,000円超 | 3,600,000円以下 | 収入金額×30%+180,000円 |
3,600,000円超 | 6,600,000円以下 | 収入金額×20%+540,000円 |
6,600,000円超 | 10,000,000円以下 | 収入金額×10%+1,200,000円 |
10,000,000円超 | 15,000,000円以下 | 収入金額×5%+1,700,000円 |
15,000,000円超 | 2,450,000円(上限) |
所得税の速算表(平成27年分以降)
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円を超え 330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円を超え 695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円を超え 900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円を超え 1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円を超え 4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
【特定支出控除】
①特定支出控除とは
給与所得者が次のAからFの特定支出をした場合、その年の特定支出の額の合計額が、
下記の表の区分に応じそれぞれ「特定支出控除額の適用判定の基準となる金額」を超えるときは、
確定申告によりその超える部分の金額を給与所得控除後の所得金額から差し引くことができる制度があります。
その年中の給与等の収入金額 |
特定支出控除額の適用判定の基準となる金額 |
---|---|
1,500万円以下 | その年中の給与所得控除額×1/2 |
1,500万円超 | 125万円 |
これを給与所得者の特定支出控除といいます。
この特定支出とは、給与所得者が支出する次に掲げる支出のうち一定のものです。
A. 一般の通勤者として通常必要であると認められる通勤のための支出(通勤費)
B. 転勤に伴う転居のために通常必要であると認められる支出(転居費)
C. 職務に直接必要な技術や知識を得ることを目的として研修を受けるための支出(研修費)
D. 職務に直接必要な資格を取得するための支出(資格取得費)
※平成25年分以後は、弁護士、公認会計士、税理士などの資格取得費も特定支出の対象となります。
E. 単身赴任などの場合で、その者の勤務地又は居所と自宅の間の旅行のために通常必要な支出(帰宅旅費)
F. 次に掲げる支出(その支出の額の合計額が65万円を超える場合には、65万円までの支出に限ります。)で、
その支出がその者の職務の遂行に直接必要なものとして給与等の支払者より証明がされたもの (勤務必要経費)
(1) 書籍、定期刊行物その他の図書で職務に関連するものを購入するための費用(図書費)
(2) 制服、事務服、作業服その他の勤務場所において着用することが必要とされる衣服を購入するための費用(衣服費)
(3) 交際費、接待費その他の費用で、給与等の支払者の得意先、仕入先その他職務上関係のある者に対する接待、供応、贈答
その他これらに類する行為のための支出(交際費等)
【具体例】
月額40万円の給与所得者サラリーマンの場合
40万円×12ヶ月=480万円の年収
給与所得控除額は、480万円×20%+54万円=150万円
給与所得控除の額の2分の1=150万円×2分の1=75万円
年収480万円のサラリーマンの「特定支出控除額の適用判定の基準となる金額」は、75万円になります
そして、注意すべき点は、
「特定支出控除額の適用判定の基準となる金額」を超えるときは、とありますから
75万円を超える場合、その超える部分をさらに経費として算入してよいという制度です
実際、、、、480万円の年収の方が75万円以上の上記のA~Eの金額を使用するケースは少ないと思われますが